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ある日こんな患者さんが来られました
歯科金属アレルギー治療の神戸市東灘区の吉川歯科医院です。
疲れた顔つきで覇気がなく、世界中の不幸を一人で背負っているという感じでした。 お話しを伺いますと、2ヶ月ほど前から体がひどく疲れだるい、朝目覚めてもしばらく起き上がれない。ベッドから両足を下し、ヒザをついて両手で支えないと立ち上がれない。毎日体がだるくてつらいとのことでした。 いろんな病院で診てもらったり、カイロプラクティックに行ったりしましたが一向に良くならない。 ネットで調べてみて咬み合わせが原因のこともあると知り、当院に来られました。 口の中を診ると経験的にここだと思うような怪しいところが1ヶ所あり、この部分のかみ合わせを数百ミクロン程わずかに仮に上げてみました(一度にたくさん上げると違和感の方が大きいため)。 直後に「良くなったみたい」と言って喜んでお帰りになりました。
1週間後来院されたときはまた元のようにつらい表情に戻っていました。「2~3日は調子良かったんですが・・・・・」とのことでした。これは咬み合わせを上げた材料の厚みが数百ミクロンと薄すぎて外れてしまったためで、今度は外れないよう十分な厚みをもたせて再び上げてみました。
1週間後ニコニコして来院し、もう完全に治ったとのことでしたので、本物に入れ替えました。その後は昔のように元気で明るい女性に戻りました。
咬み合わせの異常は元々悪い場合と歯の治療で悪くなった場合の2通りあります。このケースは後者の方でした。 治療により悪くなる場合でも、症状は早くて5年、一般的には10年以上経ってから現れてきますので、本人にはなぜそうなったのか分からないのです。咬み合わせの異常を見つけるにはどうしても経験が必要になります。